この記事は、リハビリテーションに携わる全ての理学療法士の方々に向けて書いています。
厳しい内容かもしれませんが、これは私が自分に日々問い続けている課題であり、皆さんと共有すべき重要なテーマだと考えています。
リハビリテーションは、患者様の人生を左右するほど重要で、責任の重い仕事です。
しかし、その重みを意識せず、日々の業務が「ルーティーン作業」になってはいないでしょうか?
あなたが提供するリハビリに価値があると、胸を張って言い切れますか?
この記事では、その問いに向き合うための3つの質問を提示します。
この記事が、理学療法士としてのあなたの行動を見直すきっかけになれば幸いです。
【あなたのリハビリに価値はありますか?】

私たち理学療法士は、医療保険制度に守られた環境で働いています。
多くの職場では年功序列が一般的で、競争の少ない現状があります。
そのため、一部の熱意や努力を惜しまない理学療法士を除き、技術や意識が十分でない人が多いように感じます。
患者様の人生に大きく関わる重要な仕事でありながら、その責任の重さを意識せず、ただ日々の業務をこなすだけになっている方もいるのではないでしょうか?
実際に見聞きしてきた中には、患者様がリハビリに来るたびに、ROMex、筋力トレーニング、歩行練習といった同じルーティーンを繰り返すだけの方も見受けられます。
それが本当に患者様の未来を変えるリハビリと言えるでしょうか?
理学療法士でなければ提供できない価値が、そこにあるでしょうか?
理学療法士として、患者様と向き合う姿勢や、あなたの行うリハビリの価値を問い直すための視点を共有します。
ぜひ、一緒に考えてみましょう。
【理学療法士に問う3つの質問】

もしあなたがケガをした時、次の質問に答えてみてください。
①あなたは、あなた自身にリハビリをしてもらいたいですか?
②あなたは、自分のリハビリに20分1850円を払えますか?
③あなたのリハビリは、患者様から求められていますか?
これら全てに「YES」と答えられるなら、あなたのリハビリは価値あるものだと胸を張れるでしょう。
さらに、独立して生計を立てる基盤が整っていると言えます。
しかし、どれか一つでも「NO」がある場合は、自身のリハビリの価値を見つめ直す良い機会になるかもしれません。
【①抽象的な主観評価|あなた自身にリハビリをしてもらいたいですか?】
自分がケガをしたと仮定して、理学療法士としての自分を信頼できるかどうかを問う質問です。
「自分のリハビリを受けたい」と胸を張って言えない場合、なぜそう思うのかを考える必要があります。
技術の未熟さや知識の不足、患者様への対応など、どこに課題があるのかを明確にしましょう。
また、この問いは単に技術面だけでなく、患者様への寄り添い方や説明能力など、セラピストとしての総合力を問うものでもあります。
患者様の立場で自分の施術を受けたとき、「安心感」や「満足感」を得られるかどうかを振り返り、理学療法士としての在り方を見直すきっかけにしてください。
【②具体的な主観評価|あなた自身のリハビリに20分1850円を払えますか?】
この質問は、リハビリの具体的な価値を自分で評価するためのものです。
医療保険制度の下では、患者様が負担するリハビリ費用が直接見えにくくなっています。
そのため、自分が提供したリハビリの価値を患者様が実感しにくいという現状があります。
しかし、仮に患者様が20分1850円を自己負担するとしたら、その金額に見合うリハビリを提供できているでしょうか?
これは、多くの人にとって安い金額ではありません。
患者様に「このリハビリを受けてよかった」「費用以上の価値がある」と感じてもらうためには、技術力はもちろん、丁寧な説明や患者様に寄り添う姿勢が求められます。
自分が患者の立場でその施術に満足できるか、自信を持って「価値がある」と言えるかどうかを、改めて問い直してみましょう。
【③抽象的な客観評価|あなたのリハビリは患者様から求められていますか? 】
この問いは、患者様の視点から見たあなたの施術の価値を問うものです。
患者様は、あなたのリハビリの日を心待ちにして、笑顔で通ってきてくれていますか?
施術を受けた後、「身体が楽になった」「生活が楽しくなった」といったポジティブな変化を実感しているでしょうか?
求められるリハビリとは、単に痛みを和らげたり機能を改善したりするだけでなく、患者様の生活の質を向上させ、未来への希望を提供するものです。
理学療法士としての価値は、患者様にとって「特別な存在」として信頼され、「あなたに診てもらいたい」と思われることに表れます。
そのためには、自分の施術が患者様にとって本当に必要なものか、効果的であるかを見直すことが大切です。
患者様が抱える目に見えない不安や悩みに耳を傾け、寄り添う姿勢を持てているかも重要な要素です。
患者様目線で自分のリハビリを振り返り、関係性を再構築することで、本当に求められる理学療法士になれるのではないでしょうか。
【もし、3つの質問全てに「YES」と答えられたなら】

この記事で提示した3つの質問全てに「YES」と答えられたあなたは、患者様に価値あるリハビリを提供している素晴らしい理学療法士です。
そのスキルや姿勢は、病院という枠組みにとどまらず、さらなる可能性を秘めています。
正直なところ、病院勤務だけではもったいない人材と言えるでしょう。
さらに、この記事を読んで気づいた方もいるかもしれませんが、「④の質問」があります。
それは「患者様から20分〇円の施術をお願いされる価値があるか」という具体的な客観評価です。
この段階に達していれば、理学療法士としての免許を活かしながら、整体師やトレーナーとして独立開業し、あなたのスキルに見合った報酬を得ることも可能です。
もちろん、従業員として働き続ける選択も、自身で店舗を構える道も自由です。
副業を活用して新しい可能性を試すのも一つの手です。
社会は、あなたの価値を最大限発揮できる場所を求めています。
ぜひ、自分の価値に自信を持ち、その才能を存分に活かしてください。
【まとめ】
あなたのリハビリに価値がありますか?
この記事では、主観評価と客観評価の観点から3つの質問を投げかけました。
厳しい内容だったかもしれませんが、理学療法士の提供するリハビリは、患者様の人生を大きく左右する重要な役割を果たします。
だからこそ、単なるルーティンワークに陥ることなく、一つひとつの施術に真剣に向き合ってほしいのです。
もし、理学療法士の多くがこの3つの質問に「YES」と自信を持って答えられるようになれば、リハビリの社会的価値は飛躍的に高まるでしょう。
それは、患者様だけでなく、私たち自身の未来をも明るくすることに繋がります。
今できる最善を尽くし、ともに成長していきましょう。
私も全力で取り組みます!