【整体業は必要な仕事?】理学療法士が知っておきたい整体業の特徴7選

①下準備
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最近では、理学療法士の資格を持ちながら整体師として活躍している方を目にする機会が増えてきました。

地域の整体院やチェーン展開しているサロンのホームページを見ると、「理学療法士の資格保有」といったプロフィールをよく見かけます。

それを目にしたとき、理学療法士であるあなたは、こんな疑問を抱いたことはありませんか?

「整体って具体的に何をするの?」「整体業は本当に必要とされているの?」「理学療法士が整体業を選ぶ理由は何?」

これらは、多くの理学療法士が感じる共通の疑問かもしれません。

そこでこの記事では、整体業の役割や特徴について詳しく解説し、なぜ整体業が社会で求められているのかを理学療法士の視点と利用者様の視点の両面から紐解いていきます。

あなたの疑問解消に役立つ内容をお届けしますので、ぜひ最後までお読みください。

【そもそも整体業ってなに?】

整体とは、筋肉の疲労やコリをほぐし、体全体のバランスを整えることで自然治癒力を引き出し、痛みや違和感を改善する手技療法の一種です。

主に手技を中心に行い安全性が高いため、体に不安を抱えている多くの人から支持されています。

整体業の働き方には、理学療法士のように従業員として働くスタイルと、開業して独立するスタイルの2種類があります。

本記事では、整体業の中でも「開業して独立するスタイル」に焦点を当て、その特徴や理学療法士との違いについて詳しく解説していきます。

【独立開業した整体業の特徴7選】

整体業で独立開業する場合、従業員として働く理学療法士とは働き方が大きく異なります。

そのため、独立開業に伴う整体業の特徴を理解しておくことが重要です。

将来的に整体師として独立を考える可能性があるなら、理学療法士として知っておきたい7つの特徴をぜひ押さえておきましょう。

独立開業した整体業の7つの特徴
  • ①無資格でも開業できる
  • ②医療保険適応外
  • ③料金設定が自由
  • ④営業時間が自由
  • ⑤施術時間が自由
  • ⑥施術道具が自由
  • ⑦施術スタイルが自由

【①無資格でも開業できる】

整体業の最大の特徴の一つは、資格がなくても開業できる点です。

理学療法士のように国家資格が求められる職業とは異なり、整体業には法的な資格要件がありません。

このため、開業のハードルが低く、誰でも挑戦しやすい分野と言えます。

一方で、無資格であるからこそ信頼性の確保が重要です。高い技術を習得し、利用者の満足度を高める努力が欠かせません。

【②保険適応外(自由診療)】

整体業は医療類似行為に分類されるため、医療保険の適用外で自由診療となります。

この仕組みにより、利用者の施術費用は全額自己負担となります。

医療機関が提供する保険診療と異なり、整体院は料金を自由に設定できる一方、利用者に「支払う価値がある」と感じてもらう必要があります。

高いサービス品質や独自の施術スタイルを提供することで信頼と納得感を得ることが重要です。

自由診療は施術者にとって利益率を上げるチャンスである反面、利用者の満足度を常に意識した取り組みが求められます。

【③料金設定が自由】

整体業では施術料金を自由に設定できます。

一般的な相場は10分あたり1,000円程度とされていますが、技術や施術内容によっては高単価を実現することも可能です。

例えば、特定の症状に特化した施術や高度な技術力をアピールすることで、利用者に付加価値を感じてもらえます。

ただし、料金設定の自由度は競争力を生む一方で、利用者が納得し満足する価格設定と価値提供が重要です。

【④営業時間が自由】

整体業では、自分のライフスタイルや顧客層に合わせて営業時間を自由に設定できます。

たとえば、日中に主婦層向けの時間帯を設けたり、夜間営業で仕事帰りのビジネスマンをターゲットにしたりと、柔軟な営業戦略が可能です。

また、働いた時間が直接収益につながるため、成果を最大化するために営業時間を調整することもできます。

この自由度が、仕事とプライベートのバランスを取りやすい点として魅力です。

【⑤施術時間が自由】

施術時間も整体業の特徴的な自由度の一つです。

利用者のニーズに応じて柔軟に対応したり、〇分コースのような明確なメニューを用意することで、利用者に選択肢を提供できます。

また、自身の技術や施術内容に合わせて時間を設定することで、施術の価値を適切に伝えることが可能です。

この自由度を活かし、効率的かつ満足度の高いサービスを提供する工夫が重要です。

【⑥施術道具が自由】

整体業では、施術に使う道具を自由に選ぶことができます。

カッサ板やアクティベーター、ストレッチポールなど、多様な道具を活用することで施術効果を高めたり、利用者に新しい体験を提供したりすることが可能です。

また、整体院のコンセプトに合った道具を選ぶことで、他店との差別化を図ることができます。

施術道具の選択は、利用者満足度の向上やリピーター獲得の鍵となる重要なポイントです。

【⑦施術スタイルが自由】

施術スタイルを自由に決められる点も整体業の魅力です。

マッサージ系、美容系、筋膜リリース系など、多様な方法から選ぶことができるほか、肩こり専門や腰痛専門、自律神経調整など、特定の施術目的に特化することも可能です。

施術スタイルは整体院のブランドイメージを形成する重要な要素となるため、自身の強みやターゲット層に合わせたスタイルを選ぶことが成功への鍵となります。

【整体業は必要な仕事?】

結論として、整体業は現代社会において確実に必要とされています。

街中に数多くの整体院が存在し、長年にわたりその役割を果たしてきたことがその証拠です。

整体は、体の不調やバランスを整える選択肢として、多くの人々に支持されています。

本記事では、理学療法士の視点と利用者の視点の両面から、整体業が求められる理由を掘り下げます。

整体の必要性を理解することで、業界の現状や将来の可能性に新たな視点を得られるでしょう。

【整体業は必要なの?|理学療法士視点】

理学療法士にとって、整体業は新たな可能性を切り開く魅力的な選択肢です。

現行の法律では理学療法士に開業権がないため、個人での事業展開が制限されていますが、「整体師」として活動することで独立開業が可能になります。

理学療法士として培った専門的な知識や高度な技術を、自由な環境で直接活かせる点が整体業の大きな魅力です。

一方、理学療法士の職場では、年功序列の評価体制が根強く、努力や技術向上が正当に評価されないこともあります。

特に「どれだけ努力しても評価されない」という不満からモチベーションを失う人が少なくありません。

しかし、整体業では努力が直接成果に結びつきやすく、利用者様からの感謝や評価をダイレクトに得ることができます。

整体業は、理学療法士がスキルを最大限に発揮し、やりがいを感じられるフィールドとして注目される存在なのです。

年功序列のリハビリ業界で腐らないためにについての記事は、こちらからどうぞ

【整体業は必要なの?|利用者視点】

利用者様にとって整体業は、生活の質を向上させるための重要な選択肢です。

病院や医療機関では、症状に対する対応が限定的な場合があります。

例えば、痛み止めや湿布の処方で終わることや、外来リハビリが患部のケアにとどまることが一般的です。

その点、整体は全身のバランスを重視するアプローチを取るため、症状の根本的な原因にアプローチしやすいという特徴があります。

また、リハビリの算定期間が終了しても必要なケアを受けられない「リハビリ難民」にとって、整体院は重要な受け皿となっています。

さらに、健康志向が高まる中で、病気ではないけれど「より良い健康」を求める層にも、整体は魅力的な選択肢として支持されています。

こうした背景から、整体業は利用者様の多様なニーズに応える存在として、現代社会に欠かせない役割を果たしているのです。

【まとめ】

この記事では、理学療法士が抱える「整体業に関する疑問」にお答えし、整体業の特徴や整体業が世間から必要とされている理由について解説してきました。

整体業は資格不要で開業でき、自由度の高い運営が可能です。

保険適用外の自由診療ながら、リハビリ難民や健康志向の高い層に支持され、社会で必要とされています。

また、開業権のない理学療法士にとって、専門知識を活かし独立開業を実現する貴重な機会であり、新たなキャリアの選択肢となります。

この機会に整体業を理解し、あなたのキャリアプランの一つとして検討してみてください。