【整体師向けのおススメ補償保険】副業整体でも万が一に備える保険選び

②開業準備

これから整体業を始めようとしている方にとって「施術中に利用者様にケガをさせてしまったらどうしよう」と不安に感じることがあるかもしれません。

万が一の事故が起きた際には、賠償責任を負う可能性があり、場合によっては高額な医療費や賠償金を請求されることも考えられます。

そうしたリスクを避け、安心して整体業をスタートするためには、事前に補償保険に加入しておくことが重要です。

たとえ副業として始める場合でも、施術回数が少ないからといって安心せず、リスクに備えた準備を整えておきましょう。

【整体師が補償保険に入ったほうが良い理由】

整体師が補償保険に加入することは法的に強制されていません。

しかし、加入しておくことで、施術を行う上での安心感を得ることができます。

整体師として、万が一、施術中に利用者様にケガをさせてしまった場合、医療費や賠償金の支払いが発生するリスクがあります。

特に、副業で整体を始めたばかりの方にとって、このような予期しない出費は大きな負担となる可能性があります。

補償保険に加入していれば、こうした不測の事態にも対応でき、安心して施術に集中できる環境が整います。

リスクに備えた保険は、安心と信頼の提供のためにも重要です。

【整体業の施術中に起きた事故3例】

整体業で実際に発生した施術中の事故について、具体的な3つの事例を紹介します。

これらの事例では、頸椎損傷や腰椎損傷、神経麻痺といった深刻な後遺症が生じ、損害賠償請求に至ったケースが含まれています。

それぞれの事故がもたらした影響と賠償金額に注目します。

頸椎損傷による損害賠償(約3000万円)

ある整体院で、患者が頸椎の施術を受けた際、強い圧力をかけられたために頸椎損傷を起こし、後遺障害が残った事例です。

患者は、日常生活に支障をきたす重度の神経症状が残り、これに対して約3000万円の賠償金が支払われる判決が出ました。

賠償額には、治療費、入院費、逸失利益、後遺障害慰謝料などが含まれています。

腰椎損傷での損害賠償(約1500万円)

別の事例では、腰椎の施術中に過剰な力が加えられたため、患者が腰椎損傷を負い、長期間のリハビリが必要となりました。

患者は、仕事を続けられない状態になり、逸失利益や治療費、慰謝料を含めた約1500万円の損害賠償が命じられました。

神経麻痺の発生による損害賠償(約800万円)

整体施術の際に神経が圧迫され、一部の肢体に麻痺が生じたケースです。

患者は施術後に手足の痺れや麻痺を訴え、神経麻痺が後遺症として残りました。これに対して、約800万円の賠償が命じられました。

この金額には、後遺障害の等級に基づく慰謝料が含まれています。

トトン
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これらの具体的な事例は、一般的に公開されている裁判例や判例データベース、損害賠償請求に関するニュース記事をもとにしています。

自身の施術技術にどれだけ自信を持っていても、予期せぬ事故が発生する可能性はゼロではありません。

こうした事例を踏まえると、補償保険の重要性が一層理解できるのではないでしょうか。

【整体師が個人で所属できる4つの保険団体】

整体師が個人で加入できる保険団体を4つ紹介します。

どの保険も月額1000円~1500円程度で加入可能です。

加入時には補償内容や特典をよく確認し、ご自身に最適な保険を選びましょう。

整体師におススメの保険団体
  • 日本治療協会
  • 手技治療家協会
  • 手技セラピスト協会
  • 国際コ・メディカルアンドヘルスケア協会

【日本治療協会】

日本治療協会は、施術者が施術内容や所属に関わらず、安心して業務を行える環境作りを目指す団体です。

年会費は18,000円で、理学療法士は民間手技施術家として扱われます。

会員には、利用者にケガをさせてしまった場合や悪質なクレームへの対応について、電話での無料アドバイスが提供されます。

さらに、利用者から訴訟を起こされた場合の顧問費用も協会が負担

また、会員の治療院は協会の推薦として紹介され、ホームページへのリンクが設置されます。

保険や事故に関する情報は、季刊発行の「JHAニュース」で提供され、最新のアドバイスを受けることができます。

日本治療協会のホームページ、こちらからどうぞ。

【手技治療家協会】

手技治療家協会は、手技療法を行う治療家のための団体で、年会費は18,000円です。

この協会では、手技中の事故だけでなく、施設内外で発生する手技以外の事故や、接客、取り扱い商品に関連するトラブルにも対応しています。

賠償責任補償は、施術中の事故による損害補償に備えたい方に最適です。

具体的な補償内容としては、対人賠償が1人5,000万円、対物賠償が1事故1,000万円となっています。

さらに、役立つ情報や特典も提供され、開業や業務に関するアドバイス、勉強会の開催なども行っています。

事故に対する補償は手技業務だけでなく、施設内でのケガや販売した商品のトラブルにも広く適用されるため、安心して業務を行える環境が整っています。

手技治療家協会のホームページは、こちらからどうぞ。

【手技セラピスト協会】

手技セラピスト協会は、消費者が安心して手技セラピストを利用できる環境を提供することを目的とした団体です。

年会費は14,000円で、手技セラピスト業を営む個人の技術やモラルの向上を図り、業界の発展に寄与します。

会員には、トラブル発生時に専門家に相談できるサービスが提供され、迅速な問題解決を目指すことができます。

また、幅広い保証制度があり、手技施術だけでなく、アロマオイルを用いた施術のトラブルやサロンで販売した商品の問題、お客様から預かった品物に関するトラブルにも対応しています。

これにより、手技セラピストが安心して業務を行える環境が整っています。

手技セラピスト協会のホームページは、こちらからどうぞ。

【国際コ・メディカルアンドヘルスケア協会】

国際コ・メディカルアンドヘルスケア協会(ICHA)は、年会費12,000円で加入でき、理学療法士は国家資格者として扱われます。

高齢化社会に対応するため、コ・メディカルの知識や技術の向上、新技能の普及、業界内の連携を進め、国民の健康維持と生活の質向上を目指しています。

会員には対人補償、初期対応費用、控訴対応費用、人格権侵害担保が提供され、対人・対物保証は最高1億円の補償を受けられます。

手ごろな掛け金で大きな保証金額が得られますが、示談交渉は協会が直接行えないため、事故があった場合はすぐに協会に連絡し、対処方法のアドバイスを受けることが推奨されています。

国際コ・メディカルアンドヘルスケア協会のホームページは、こちらからどうぞ。

【まとめ】

整体業を始める際、施術中の事故による不安は避けられません。万が一の賠償責任に備えるため、補償保険への加入が重要です。

特に副業として整体を行う場合でも、リスクはゼロではないため、準備を整えておくことが安心につながります。

補償保険は法的には義務ではありませんが、施術中のケガや損害賠償のリスクを軽減し、施術に集中できる環境を提供します。

加入可能な保険団体は多数あり、それぞれの補償内容を確認し、自分に最適な保険を選ぶことが大切です。

安心して整体業を行うために、補償保険の検討は欠かせません。