【雑談37】筋膜治療は「滑走性」を改善させること

普段は総合病院で理学療法士として働きながら、副業で整体師もしています。

この【雑談コーナー】では、私が日々感じたことや体験した出来事など、私トトンの視点で気軽にお話ししていきます。

ちょっとした息抜きに読んでいただけたら嬉しいです！

【筋膜治療は「滑走性」を改善させること】

筋膜治療とは、筋膜にできたトリガーポイント（筋硬結）にアプローチし、「痛み」「しびれ」「冷え」「コリ」「歪み」「ねじれ」などの不調を和らげることを目的としています。

この治療で最も大切なのは、筋膜の「滑走性」を改善させることです。

滑走性とは、筋膜同士がスムーズに動く状態のことを指し、この動きが良くなることで、体の不調が軽減されていきます。

また、滑走性を出すために強い力は必要ありません。

トリガーポイントは非常に敏感なため、無理に刺激すると強い痛みを伴うことがあります。

そのため、私の筋膜治療では、患者様の負担をできるだけ少なくするために、ソフトな3種類の手技のみを取り入れています。

【私の筋膜治療は「なでる」「つつく」「つまむ」だけです】

私の施術は、一見するととてもシンプルで、強い力を使うことはありません。

基本的に「なでる」「つつく」「つまむ」という、ごくソフトな刺激を用いた手技です。

しかし、これらの手技が目指しているのは、単なるリラックスではなく、痛みの根本原因を改善し、姿勢の歪みを整えながら、体の動きそのものを変えていくことです。

特に、筋膜の『滑走性』を高めることはとても重要であり、それによって筋肉や関節の動きがスムーズになり、本来の自然な動きを取り戻すことができるのです。

【私の筋膜治療を受けた方の反応】

筋膜の滑走性を引き出すためには、無理に強い力を加える必要はありません。

むしろ、優しいタッチで的確にアプローチすることが重要です。

そのため、私の施術では「なでる」「つつく」「つまむ」といったソフトな手技を用いています。

しかし、こうした優しいアプローチであっても、実際に施術を受けた患者様の多くは「えっ、そんなに軽く触れているだけなのに、なんでこんなに効くの⁉」と驚かれます。

それは、ピンポイントで問題のある部位にアプローチしているため、優しい刺激でも体がしっかりと反応しているからです。

では、筋膜にできたトリガーポイントに対して行う「なでる」「つつく」「つまむ」手技について詳しく解説してきます。

【筋膜をなでる】

筋膜の滑走性を改善するために、まずは「なでる」手技を使います。

特に、「筋肉と筋肉の間」や「筋肉と骨の間」の滑走性が低下していると、体の動きが制限されたり、痛みが出やすくなります。

そこで、筋膜にできたトリガーポイントをやさしくなでることで、緊張を和らげ、筋膜の動きを整えていきます。

強い力を加えるのではなく、じっくりと触れていくことで、筋膜がゆるみ、滑走性が改善されていくのです。

イメージとしては、でこぼこしたグラウンドをトンボでならして、滑らかに整えていくような感覚で介入していきます。

【筋膜をつつく】

「なでる」だけでも十分な改善が見込めますが、より早い時間で改善を目指していくのであれば、「つつく」手技を用います。

これは、特にトリガーポイントが強く、ピンポイントでアプローチが必要な部位に行うものです。

この手技は、施術の中でも痛みを感じやすい方法ですが、その分、トリガーポイントの改善に大きく貢献します。

トリガーポイントを指で軽くつつくことで、筋膜の緊張をほぐし、血流を促進することで回復を早めます。

イメージとしては、指圧した後にふっと力を抜いたとき、そこに血液が流れ込みながらじわっと緩んでいくような感覚で行うのがポイントです。

【筋膜をつまむ】

「つまむ」手技は、骨と皮膚が近い部位の筋膜の滑走性を改善するために使います。

特に肋骨、鎖骨、脛骨そして顔面周囲など、骨に近い筋膜は周囲の組織と癒着しやすく、動きを妨げる原因となります。

そこで、皮膚と脂肪を優しくつまみ、骨に付着している膜をゆすりながら、癒着をはがしていくようなイメージで施術を行います。

これによって、硬くなった筋膜が柔らかくなり、スムーズな動きを取り戻すことができます。

【まとめ】

私の施術はとてもソフトですが、その効果は驚くほど大きいものです。

実際に施術を受けた患者様の多くが、「こんなに優しいタッチなのに、なんでこんなに効くの？」と驚かれます。

しかし、この痛みこそが、的確にトリガーポイントにアプローチし、筋膜の滑走性が改善されている証拠です。

施術後には「痛みがなくなった！」「体が軽くなった！」「肩が動くようになった！」「足にしっかり力が入るようになった！」「ほうれい線やシワが減った！」と、変化を実感される方が多くいらっしゃいます。

施術者としても、患者様が「すごーい！」と笑顔で変化を感じてくださる瞬間は、とてもやりがいを感じるものです。

強い刺激を加えるのではなく、ソフトなタッチでしっかりと結果を出すことで、患者様が安心して施術を受けられることを大切にしています。