【雑談36】筋膜をほぐすために適した温度とは?

雑談コーナー
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トトン
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こんにちは!

カピバラ似で、四角いメガネがトレードマークのトトンです。

普段は総合病院で理学療法士として働きながら、副業で整体師もしています。

この【雑談コーナー】では、私が日々感じたことや体験した出来事など、私トトンの視点で気軽にお話ししていきます。

ちょっとした息抜きに読んでいただけたら嬉しいです!

【筋膜をほぐすために適した温度とは?】

引用:臨床スポーツ医学 2018年 特集 筋膜への徒手療法とアスリートへのアプローチ

筋膜の中でも特に重要な役割を果たすのが「深筋膜」です。

深筋膜とは、筋肉を包み込む膜のことで、脂肪層よりも深い部分に位置しています。

この深筋膜の柔軟性は温度によって大きく変化し、低温では硬くなりやすくなります。

一方で、35℃~40℃の温度に達すると柔らかくなる性質を持っています。

ただし、体の表面から温めても、すべての部位で深筋膜まで十分な熱が届くとは限りません。

そのため、筋膜の柔軟性を高めるためには、適切な方法で体を温めることが重要です。

参考文献 Matteini P,et al:Structural behavior of highly concentrated hyaluronan. Biomacromolecules 10:1516-1522,2009

【筋膜をほぐすための徒手療法】

私が行う徒手療法では、「押圧による刺激」と「摩擦による刺激」を用いて深筋膜をほぐしています。

これらの方法は筋膜の柔軟性を高めるのに非常に効果的なので、ご紹介させて頂きます。

【押圧による刺激】

深筋膜が硬くなっている部分に適度な圧力を加えることで、軽い炎症を引き起こし、滑らかに動くよう促す方法です。

この手法は徒手療法(手技)でよく用いられ、筋膜の柔軟性を向上させるのに役立ちます。

【摩擦による刺激】

深筋膜が比較的表層に近い部位では、軽い摩擦刺激を与えることで熱を発生させ、筋膜の滑走性(動きやすさ)を向上させることができます。

特に手で擦るような動作は即効性が期待でき、施術後にすぐ変化を感じやすいのが特徴です。

【ご自宅で簡単に深筋膜を温める方法】

私たちの体温は、体の中心部分(核心温度)では常に約37℃に保たれています。

しかし、手足などの四肢の温度(外殻温度)は、外気温や血流の状態によって変動しやすいです。

筋膜をほぐすには、単に皮膚表面を温めるのではなく、体の深部にある筋肉を温めることが重要になります。

具体的な筋肉を温める方法としては、

✅軽めの運動(ウォーミングアップ)を行い、体の内側から温める

✅38~40℃程度のぬるめのお風呂に15~20分浸かる

これらの方法を日常的に取り入れることで、筋膜の柔軟性を高め、筋膜由来の不調を改善することができます。

特に冷えを感じやすい人は、運動や入浴を習慣化することで、深筋膜の状態をより良いコンディションに保つことができます。

筋膜への施術を行う際は、「筋膜がほぐれやすい温度」を意識しながら、より効果的なアプローチを心がけましょう。

筋膜治療に役立つ参考書についての記事は、こちらからどうぞ