
こんにちは!
カピバラ似で、四角いメガネがトレードマークのトトンです。
普段は総合病院で理学療法士として働きながら、副業で整体師もしています。
この【雑談コーナー】では、私が日々感じたことや体験した出来事など、私トトンの視点で気軽にお話ししていきます。
ちょっとした息抜きに読んでいただけたら嬉しいです!
【私の筋膜治療における基礎知識】
私が筋膜治療を行う上で、特に重要な基礎知識として、次の二点が挙げられます。
①筋膜は全身を覆う膜であること
②筋膜は特定の筋膜と強く連結していること
筋膜は、筋肉や内臓を包み込み、全身に張り巡らされている結合組織の一種です。
そのため、局所的な問題だけでなく、離れた部位にも影響を及ぼすことがあります。
また、筋膜は特定の部位同士が密接に連結しており、一部分に生じた硬さや癒着が、他の部位の動きや痛みに関係することも少なくありません。
この筋膜の特性を理解し、適切にアプローチすることで、体に関係するさまざまな問題を改善へと導くことができます。
【①筋膜は全身を覆う膜である】

筋膜は、体全体を包み込む膜のような組織で、筋肉や骨、神経、血管、内臓などを支える役割を持っています。
ただ筋肉を覆うだけでなく、体のさまざまな部分をつなげ、一つのユニットとして機能させる大切な働きをしています。
筋膜にはいくつかの層があり、大きく分けると、皮膚・脂肪組織の下にある「浅筋膜」と、筋肉を包む「深筋膜」があります。
浅筋膜と深筋膜の間が滑らかに動くことで、筋肉が収縮しても皮膚が突っ張らず、スムーズに動ける仕組みになっています。
それぞれの筋膜には異なる役割があります。

これらの筋膜は、体の動きに合わせて伸び縮みすることで、なめらかな動作をサポートします。
さらに、筋膜にはたくさんの感覚神経があり、痛みや圧力、温度の変化を感じ取る働きもあります。
そのため、筋膜が硬くなったり癒着したりすると、体の動きが制限されたり、慢性的な痛みが生じることがあります。
筋膜を健康に保つことは、スムーズな動きや快適な生活を送るための大切なポイントです。
【②筋膜は特定の筋膜と強く連結している】

「アナトミートレイン(Anatomy Trains)」は、トム・マイヤー氏が提唱した、筋膜のつながりについての考え方です。
この考え方では、筋膜は単独で働くのではなく、体の中で特定の筋膜同士がつながり合い、全身の動きを支えているとされています。
アナトミートレインには、体のさまざまな部位を結ぶ12の主要なラインがあり、それぞれ特定の動きに関わっています。
例えば、「フロントライン」は体の前面から足の先まで、「バックライン」は体の後ろ側を縦に貫くように走り、筋肉や筋膜が連動して働く仕組みになっています。
これらのラインは、歩く・走る・体をひねるといった動作の中で、筋肉や関節がスムーズに協力するために欠かせません。
アナトミートレインの考え方は、筋膜のケアや運動療法において「体全体をひとつのユニットとして整えること」が大切であることを教えてくれます。
特に、どこかの筋膜にトラブルが起こると、その影響はひとつの筋肉だけでなく、つながっているライン全体に広がる可能性があります。
そのため、部分的なケアだけでなく、全身のバランスを整えることが重要になります。
【まとめ】
私が筋膜治療を行う中で、「①筋膜は全身を包み込む膜であること」と「②特定の筋膜同士が強くつながっていること」を学んだことで、治療の視点が広がり、施術の効果も大きく向上しました。
筋膜は、単なる筋肉のカバーではなく、全身を支えながらスムーズな動きを助ける大切な存在です。
また、特定の筋膜同士が強くつながっているため、一部分の不調が思いがけず離れた場所に影響を及ぼすこともあります。
このつながりを意識することで、症状の原因をより深く探り、個々の筋肉だけでなく体全体のバランスを整える治療ができるようになりました。
これから筋膜について学ぶ方にとって、この知識が少しでも役に立ち、より効果的なアプローチができるようになることを願っています。
筋膜の働きを理解し、全身のつながりを意識した施術を取り入れることで、より多くの人の健康を支えられるのではないかと思います。
筋膜治療に役立つ参考書についての記事は、こちらからどうぞ