脊柱は、身体の中心を支え、運動や姿勢をコントロールする重要な役割を持つ部位です。
そのため、脊椎疾患に適切に対応するためには、解剖学的知識や神経学的視点を含めた広範な理解と、実践的な評価・治療技術が必要です。
このブログでは、総合病院で勤務し、経験年数10年以上の現役理学療法士である著者が、脊椎疾患を診る際に役立つおススメの参考書を5冊厳選してご紹介します。
それぞれの書籍の特徴や臨床での活用方法を詳しく解説し、基礎から応用まで幅広い学びを提供します。
理学療法士として脊柱疾患に自信を持って対応したい方々に、ぜひ参考にしていただければと思います。
【脊柱理学療法マネジメント−病態に基づき機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く】

著者|成田 崇矢 (編集)
出版社|メジカルビュー社
ページ数|352ぺージ
発行年月日|2019年2月3日
『脊柱理学療法マネジメント−病態に基づき機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く』は、理学療法士に必要な「理学療法マネジメント能力」を身につけるための実践的な一冊です。
本書は、頸部痛や腰痛を中心に脊柱疾患を深く掘り下げ、整形外科医が疾患の病態を解説した上で、理学療法士が評価法、解釈、アプローチ法をエビデンスに基づいて詳述しています。
臨床現場で直面するケーススタディを豊富に含み、評価から治療計画の立案、実施まで具体的なポイントが示されています。
また、頸部・腰部のトレーニングや徒手療法、さらに妊婦や産褥婦の腰痛へのアプローチも網羅されており、多様な症例に対応可能な知識を提供。
効率的で計画的なリハビリテーションを実施するための指針を示し、理学療法士としての臨床スキル向上に寄与する内容です。
初心者からベテランまで、脊柱疾患に取り組む全ての理学療法士にとって役立つ一冊と言えるでしょう。
【肩関節痛・頸部痛のリハビリテーション (痛みの理学療法シリーズ)】

著者|村木 孝行 (編集), 三木 貴弘 (その他)
出版社|羊土社
ページ数|296ぺージ
発行年月日|2018年5月31日
『肩関節痛・頸部痛のリハビリテーション (痛みの理学療法シリーズ)』は、頸部痛の評価と治療に特化した理学療法士必携の一冊です。
第5章では、頸部の解剖学やバイオメカニクスを基に、痛みの発生メカニズムを解説し、頸部痛の理解を深める内容が充実しています。
第6章では、問診や構造異常との関連性、客観的評価法に加え、症状を適切に分類する手法を紹介。
理学療法士が患者個々の状態を的確に把握し、治療計画を立案するための具体的な方法が提示されています。
第7章では、可動域制限、放散痛、協調性障害、強い疼痛、頭痛など、頸部痛の多様な症例に対応する理学療法の理論と実践を網羅。
また、第8章では、各症例ごとのケーススタディを通して、臨床に即したアプローチのポイントを詳細に解説しています。
頸部痛の包括的な知識と実践力を養うための一冊で、臨床現場で即戦力となる情報が詰まっています。
【胸郭運動システムの再建法 第2版-呼吸運動再構築理論に基づく評価と治療 Web動画付】

著者|柿崎 藤泰 (編集)
出版社|ヒューマン・プレス
ページ数|303ぺージ
発行年月日|2017年5月12日
『胸郭運動システムの再建法 第2版 – 呼吸運動再構築理論に基づく評価と治療 Web動画付』は、胸郭運動システムの評価・治療を学ぶための最新かつ実践的な一冊です。
本書では、胸郭を中心とした運動連鎖を再建することで、姿勢や動作を調和させ、機能回復を目指す手技を詳細に解説。
胸郭の非対称性を左右対称に近づけることで、身体全体の機能を正常化する理論と技術を学べます。
第2版では、進化したポジショニング手技や高齢者へのアプローチを新たに加え、最新の研究データをもとにしたメカニズム解明と治療応用をさらに深く探求。
豊富なカラー写真とWeb動画によって、繊細なテクニックやその効果を視覚的に理解できます。
特に呼吸器官としての胸郭を運動器官として捉える新しい視点は、破綻した呼吸や姿勢活動の再建に役立つ画期的な知見を提供。
理学療法士としての臨床力を高めるための必読書です。
【非特異的腰痛のリハビリテーション (痛みの理学療法シリーズ)】

著者|赤坂 清和 (監修), 竹林 庸雄 (監修), 三木 貴弘 (編集)
出版社|羊土社
ページ数|245ぺージ
発行年月日|2018年11月3日
『非特異的腰痛のリハビリテーション (痛みの理学療法シリーズ)』は、腰痛の理学療法において重要な知識と実践方法を網羅した一冊です。
本書では、腰痛の基礎知識から始まり、非特異的腰痛を中心に、生物心理社会モデルを基盤とした評価・分類・介入の全プロセスを体系的に解説。
問診や運動学的評価を含む主観的・客観的評価を丁寧に紹介し、個々の患者に合わせた分類と介入方法を提案します。
骨盤帯痛や中枢性感作由来の疼痛、運動制御障害、心理社会的要因の影響など、多岐にわたる腰痛の特性に応じた治療アプローチが詳述されており、臨床現場での応用が可能です。
さらに、ケーススタディでは、立位での腰痛や妊娠・出産後の疼痛、動きへの恐怖感が強い例など、現場で直面しやすい症例に対する具体的な対策を学べます。
腰痛リハビリテーションに携わる全ての理学療法士にとって、必携のガイドブックです。
【成田崇矢の臨床『腰痛』 (“臨床”シリーズ)】

著者|成田崇矢 (著)
出版社|運動と医学の出版社
ページ数|319ぺージ
発行年月日|2023年3月30日
『成田崇矢の臨床「腰痛」 (“臨床”シリーズ)』は、腰痛治療の新たな道を切り開く実践書です。
一般的に「非特異的腰痛」とされ原因が特定しづらいとされてきた多くの腰痛を、著者は「機能的腰痛」と再定義。
その大半を「椎間関節障害」「仙腸関節障害」「椎間板障害」「筋・筋膜障害」の4つの病態に分類し、それぞれの評価と治療法を詳細に解説しています。
腰痛の原因組織を仮説し、その負荷を改善するというシンプルな理論を基に、問診や姿勢評価、動作誘発テストなどを駆使した具体的な臨床推論を展開。
さらに、歩行や筋機能の視点を取り入れた体系的なアプローチが特徴です。
治療の過程では「サブグループ化」の重要性も強調され、患者ごとの痛みのメカニズムに応じたオーダーメイドな施術が可能となります。
本書を通じて、腰痛改善に向けた“確信”と“自信”を手に入れ、より効果的な治療を提供できるでしょう。
腰痛治療に真摯に向き合うすべての臨床家におすすめの一冊です。
【脊柱を含む整形疾患全般を診るためのおススメ参考書11選】

脊柱疾患を含む整形外科全般を診るために必要な知識を深めるには、専門書が不可欠です。
この記事で紹介する5冊の書籍では、脊柱の解剖学、疾患の病態、評価方法、治療技術を詳細に学べます。
これらの書籍を通じて、脊柱に関する臨床力を養い、さらに広範囲な整形外科疾患への対応力を高めることができます。
脊柱を含む整形外科全般を専門的に診るために、ぜひこれらの書籍を活用し、実践に生かしていきましょう。
整形疾患全般を診るためのおススメ参考書11選の記事は、こちらからどうぞ
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