【雑談33】トリガーポイントの厄介な5つの特徴

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トトン
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こんにちは!

カピバラ似で、四角いメガネがトレードマークのトトンです。

普段は総合病院で理学療法士として働きながら、副業で整体師もしています。

この【雑談コーナー】では、私が日々感じたことや体験した出来事など、私トトンの視点で気軽にお話ししていきます。

ちょっとした息抜きに読んでいただけたら嬉しいです!

【トリガーポイントの厄介な5つの特徴】

「トリガーポイント」とは、筋肉や筋膜にできるコブ状のかたまりのことです。

このトリガーポイントは、身体の痛みの大きな原因となりますが、非常に厄介な特徴を持っています。

それは、痛みの出方や原因の特定が難しく、放置するとさらに悪化することがあるからです。

ここでは、トリガーポイントが持つ5つの厄介な特徴について、詳しく解説していきます。

【① 関連痛を引き起こす】

トリガーポイントの最大の厄介な点は、痛みを感じる場所と実際の原因となっている場所が異なることです。

このように、痛みの原因とは異なる部位に痛みを引き起こす現象を「関連痛」といいます。

例えば、肩にトリガーポイントがある場合、本来の痛みの原因は肩にあるにもかかわらず、腕に痛みを感じることがあります。

同様に、腰にトリガーポイントがあると、その影響で膝に痛みが出ることもあります。

つまり、痛みを訴えている部位に直接原因があるとは限らないのです。

関連痛の特徴として、痛みを感じる部位を押しても強い痛みを感じないことが挙げられます。

そのため、患者様が「ここが痛い」と訴えている部位を施術しても、なかなか改善しないことがあります。

この関連痛の存在が、トリガーポイントの特定を難しくしている大きな要因のひとつです。

【② 知らないうちに溜まっていき、突然激痛を引き起こす】

トリガーポイントは、一度に突然できるものではなく、少しずつ溜まっていくものです。

日常生活の中で、悪い姿勢や身体の使い方のクセが積み重なることで、徐々に増えていきます。

最初のうちは、適度な運動やストレッチ、入浴などで血流を促せば、自然と解消されることもあります。

しかし、長い間トリガーポイントが増え続け、広がってしまうと、ある日突然、ぎっくり腰や首の寝違えのような強烈な痛みを引き起こします。

「ちょっと無理をしただけなのに、急に動けなくなった」

「特に思い当たる原因がないのに、ある日突然痛くなった」

こうしたケースの多くに、トリガーポイントが関係しています。

痛みが出る前から、身体のケアをしておくことが大切です。

【③ 放置しても自然には治らない】

トリガーポイントの厄介なところは、増えたものを放置していても、勝手にはなくならないことです。

むしろ、そのままにしておくと血流が悪くなり、新たなトリガーポイントが次々に発生してしまいます。

「ぎっくり腰はクセになる」とよく言われますが、その原因のひとつが、トリガーポイントが居座り続けていることにあります。

いったんトリガーポイントが定着してしまうと、自然に消えることはなく、再発を繰り返す可能性が高くなります。

根本的に改善するためには、適切なケアが必要です。

その中でも、徒手療法(手技による施術)は、トリガーポイントの改善にとても効果的です。

痛みが出る前の段階から、こまめにケアをすることで、慢性痛の予防にもつながります。

【④ 見つけるのが難しい】

トリガーポイントは、痛みのある場所と原因の場所が違うため、見つけるのが非常に難しいです。

痛みを感じている部分をマッサージしても、なかなか改善しない場合、別の場所にトリガーポイントが潜んでいる可能性があります。

経験豊富な施術者であれば、痛みの出方や筋膜の状態をチェックしながら、トリガーポイントを見つけることができます。

しかし、それには高度な技術と知識が必要です。

単に「痛みのある場所を押す」だけでは根本的な改善にはつながりません。

また、トリガーポイントは筋肉の深い部分にできることも多いため、触診で特定するのが難しいケースもあります。

そのため、トリガーポイントの治療には適切な評価とアプローチが求められます。

【⑤ 患者様に納得してもらうのが難しい】

トリガーポイントの概念を、患者様に理解してもらうのは簡単ではありません。

なぜなら、多くの人は「痛みがある部位=その部位に問題がある」と思い込んでいるからです。

しかし実際には、痛みのある部分ではなく、別の場所に原因があることがほとんどです。

「腰が痛いのに、お尻の筋肉を押された」「膝が痛いのに、太ももの施術をされた」となると、患者様は「本当にここが原因なの?」と疑問に思うかもしれません。

そのため、施術者はトリガーポイントの存在を丁寧に説明し、実際にトリガーポイントへアプローチした結果、痛みが軽減することを体感してもらうことが大切です。

「ここが原因だったんですね!」と納得してもらえれば、セルフケアの重要性も理解しやすくなります。

【まとめ】

トリガーポイントは、痛みの原因となる厄介な存在です。

その特徴をまとめると、

✅関連痛を引き起こす

✅少しずつ蓄積し、ある日突然強い痛みを引き起こす

✅放置しても自然に治らず、さらに増えてしまう

✅原因の特定が難しく、熟練の技術が必要

✅患者様に納得してもらうのが難しい

こうした特性があるため、トリガーポイントへの適切なアプローチが欠かせません。

痛みを感じたら、その場しのぎの対処だけでなく、トリガーポイントの存在を疑い、根本的なケアをしていくことが大切です。

定期的なケアと正しい知識を持つことで、慢性的な痛みを防ぎ、健康な身体を維持することができるでしょう。

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